かをるのワルツ♪

昨夜の忘年会で初めて会った人から

いい話を聞くことが出来た。

とても面白くてムードメーカーの７０代前半の女性

余りに我々を楽しく笑わせてくださって

サービス精神がある人だと感心した。

ところが

彼女の片足は感覚が無くて

装具を付けていた。

お話によると

十数年前に脳障害で半身不随になり

その後遺症で片足が感覚がなくなった。

５０歳代にはあまりにもつらい現実で

死にたいとまで思ったらしい

担当医師に「感覚のない足はもういりません、切って下さい」

・・・と辛い思いを投げつけて言ったらしい

その時のその先生に言われたのが

入院している子どもたちを見てみなさい。

まだ、人生を歩いてもないのに

治る見込みも見えない子どもたちが懸命に生きている。

それに比べると

まだ、まだ生きて行かれる

・・・と叱責されたらしい

それから、勇気をもらいリハビリを始め

毎朝決まった時間に歩きに出た。

それでも足を引きづっての歩行は見られるのがつらくて

早朝に決めて歩いたらしい


中央通りの横断歩道は、一度には渡れず

中央分離帯まで行き、ひと休み

次の青信号で渡れたそうで

そんな日を何か月か続け


初めて一度の信号で渡れた時

登校中の小学生の男の子が

「おばちゃん、おめでとう」と手をたたいてくれたらしい。

同じ時間なので、そんな日々の姿を見ていたらしい

その拍手を貰った時

身体中から付き物が落ちたようになって

それまで隠れて、ひがんで生きていた自分がどこかへ飛んで行ったんだと言われていた。

それから、今の私がある。

その間、１５年を要したとのこと

やっと、人生を楽しめているんだと

今も感覚のない左足を持ち上げて見せてくれた。