2015年03月18日

兄の遺言


長兄が3月14日に逝った。

親子ほど年の離れた兄で

高齢と思えないほど若々しい兄だった。

60歳から日本画と謡を始めて最後まで続けていた。




今年の2月16日に身体の調子が悪いと病院へ行ったところ

余命1か月と宣告される。

その前日までスポーツジムへ行っていたと言うから驚く。


それからの1か月の間

治療は一切せず、妻と駆けつけた二人の息子たちに囲まれて家で最期まで過ごした。

濃い1か月だったに違いない。

そして、会いたい人に会い、言い残すことを言って

静かに旅だった。


ワタシも2度行って兄と言葉を交わすことができた。

その時

「美しくて賢い妻に恵まれ、息子二人も言うことない、兄弟5人もみんなしあわせに暮らしている。

自分の人生は 〇 だった」

・・・と笑顔でワタシに指で 〇 をつくって見せた。


葬式後、甥から兄の遺言だともらった一枚の紙

そこにはみんなへの感謝の気持ちが書かれていた。

亡くなる数日前に書いたそうで

力を振り絞って書いたに違いない。





兄の遺言












ワタシはこれまで何人も送ってきたが

こんな幸せな最期を迎えられた人はいない。

我が兄ながら、見事な幸せな最期だった。


合掌












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Posted by かをる(郁) at 15:32│Comments(12)日々のこと.
この記事へのコメント
かをるさんこの度は ご愁傷様でございました。

とても素晴らしいお兄さまでしたね。
そして御自身も素晴らしい人生を送られましたね。

かをるさんとも最後に言葉を交わすことが出来て良かったです。
心からご冥福をお祈り致します。
Posted by nene at 2015年03月18日 17:02
かをるさん~お兄様ご愁傷さまでした。
読みながら、涙がウルウルです。

この年齢になったら、自分と照らし合わせて考えてしまします。
最後は自宅で、皆に感謝して最後を迎えられたら
こんな幸せはないでしょう。
周りの家族にも、介護の疲れも残さず
良い思い出で旅立たれたこと、理想であってもなかなかそうはいきません。
どうかお兄様、安らかに!
Posted by まこ at 2015年03月18日 17:48
neneさん

こんばんは~

ありがとうございます。
思い残すことなく逝ったと思います。
でも、なかなか兄のようには逝けないものです。
普通は、最期は心身ともに苦しくて
悲嘆の中で逝くか、意識なく逝くか
思うようにはならないものです。
その点、兄は思い残しなく逝った気がしています。
Posted by かをる(郁)かをる(郁) at 2015年03月18日 19:49
まこさん

こんばんは~
ありがとうございます。

自宅で最期を迎えるのはなかなか難しいですよね。
痛みがあればなおの事
その点、兄は痛みが少なかったようです。
言いたいことを言って逝ったと思います。
その点はよかったです。
家族も短期間なので思い切り世話ができて
良かったと思います。
Posted by かをる(郁)かをる(郁) at 2015年03月18日 19:55
かをる(郁)さんへ、

おはようございます。

お兄さんご愁傷様でした。
前々からお聞きしてましたが立派なお兄さんでした。
この遺言の色紙も素晴らしいですね!
自宅で最期を迎えられるのが一番です。
人生諦めたらそれまで!と教えてもらってましたね。
私も今、精一杯人生を楽しまなくっちゃと思ってます。

(*^_^*)
Posted by マサ マサ  at 2015年03月19日 08:12
かをるさん、

お兄様のご逝去、お悔やみ申し上げます。
このようなお幸せな最期を迎えられる方がいらっしゃるのですね。

私の長兄は昨秋、85歳で逝きましたが、十分な話も出来ていず
心残りがあります。
ひとり、ひとり・・・兄弟が減ってゆくのは本当に寂しいことです。

悔いのないようにこれからの日々を過ごしたいものです。
Posted by ももこ at 2015年03月19日 12:55
マサさん

ありがとうございます。

そのとおりですね。
今を精一杯楽しみましょう
死ぬことより生きることを考えなくてはね。
美味しいもんUP頑張ってください。
Posted by かをる(郁)かをる(郁) at 2015年03月19日 17:18
ももこさん

本当にこんないい最期を迎えられる人は
そういないと思います。
その点、幸せな兄でした。

兄弟も多いと思っていたのに
2人おくり、4人になりました。
だんだんとさみしくなりますが
残されたものは一生懸命生きていくしかないですね。
Posted by かをる(郁)かをる(郁) at 2015年03月19日 17:21
かをるさん
お兄さまの訃報に接し驚いています。
お悔やみ申し上げます。

でも最期は安らかに逝かれたことが何よりです。
そのようにわたしも逝きたいです。
心からご冥福をお祈りいたします。
Posted by 秋桜 at 2015年03月19日 18:20
かをるさん、ご無沙汰しております。

お兄様、ご愁傷さまでした。
余命一か月との診断には驚いたことでしょう。
しかし家で過ごすことが出来、素晴らしい最期でしたね。

遺言の達筆な文字が、覚悟のほどを感じさせてくれます。
良い人生だったと言われて、家族や親族の心はさぞ安らかなものでしょう。

肖りたい素晴らしい幕引きです。
Posted by ミルフィーユ at 2015年03月19日 19:24
秋桜さん

ありがとうございます。

本当にいい最後でした。
ワタシも少しでも兄のように
逝ければどんなにかいいかと思いましたが
これだけは・・・
高齢だから痛みが少なかったのが良かったのでしょうね。
痛みが出ると家でおられないですよね。
色々な状況にもよるでしょう
兄は幸いにそう苦しまずに逝ったようです。
Posted by かをる(郁)かをる(郁) at 2015年03月20日 23:32
ミルフィーユさん

お久しぶりです。
ご無沙汰しています。

送る方も義姉は別ですが、安らかな気持ちでした。
余りにも見事なので
悲しみより感嘆の方が強かったかもしれないほどです。
でも、大黒柱だったので
何とも心もとなくさみしいものです。
Posted by かをる(郁)かをる(郁) at 2015年03月20日 23:38
 
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    コメント(12)