2013年09月17日

憧れの小笠原 望先生

憧れの小笠原 望先生









以前から聴きたいと思っていた小笠原望先生の講演

やっと願いが叶って昨日、お聴きすることが出来た。


想像してた通りの人間的でとても温かい先生だった。

先生のやさしさが伝わってきた。


香川の人は、よくご存知だと思うが

先生は、高松赤十字病院へ20年間勤務されていて、今は高知県四万十市の奥様の実家の無床診療所を継がれ、四万十川のほとりで診療をされている。


今日の演題は

「いのちを支える、いのちを抱きしめる」~四万十川のほとりの小さな診療所の毎日から~


80分間のお話だったが、小笠原ワールドに存分に浸ることが出来た。

どの言葉も共感でき、胸に来た。



四万十では、在宅看護と医療を重ねながら、患者さんに寄り添いながらの診療生活をされている。

   四万十の自然の中で、死はタブーでなく、敗北でもない

   自然の風が吹き、自然は大きな癒し

   人の命も自然の中のひとつのもの

   死は特別なものでなく、在宅死が人間らしい命の仕舞・・・



お話を聞いていて、ワタシも死とは怖いものではないんだなと思った。

先生のような医者なら在宅死が理想・・・



お話の中で医療者に一番持って欲しいもの、それは何よりも「やさしさ」だとおっしゃっていた。

ワタシも夫に夫の両親そして、姉を看取って送ったが

余りにも冷たい医者の言葉に、何度恨めしく思ったことか

今、思い出しても涙が出るぐらい

やさしさがこちらに伝わった先生はいただろうか?


そして

   患者さんを言葉で抱きしめる。

   言葉をちゃんと出していく関係

   せつなさを頭に置きながら平穏なコミケーションをする。

   


ちなみに、コミニケーションは人柄でなく、トレーニングだとおっしゃっていた。

言葉を惜しみなく出して、誰とでもしゃべっていくことが大事

しゃべることは、生きてることの物語



歌う先生でも有名らしい

「赤とんぼ」をみんなで合唱した。

赤とんぼは、高松日赤勤務時に患者の死を看取った日、自転車に乗って歌いながら帰宅されたそうだ。



最後の言葉は

「そうやね つらい命を 抱きしめる」



こんな先生に巡り合える四万十の人は幸せだなと思った。













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Posted by かをる(郁) at 11:49│Comments(4)日々のこと.
この記事へのコメント
新幹線車内からのコメです。
お久しぶりです。
先生のやさしさと人柄が伝わってきます。
ただ、死生観は人それぞれだと思います。
Posted by geotech at 2013年09月17日 12:35
geoさんお久しぶりです。

>死生観は人それぞれだと思います。<
それはそうですね。

在宅死に対しても色々と意見があると思います。
しっかりとしたケアとサポートがないと無理だと思います。
ワタシの経験から在宅死は考えられなかったですね。

でも、小笠原先生のお話をお聴きして
出来ないことでないという気になりました。

死に対しても「死は通過点、そんなに悲しむことはない」
と患者さんが言われたと紹介がありましたが
そうありたいものです。
そして、早くに逝った人に対しても可哀相と思うのでなく
それまで一生懸命に生きたと思ってあげられるといいなあ~と思いました。
Posted by かをる(郁)かをる(郁) at 2013年09月17日 17:10
《 患者さんを言葉で抱きしめる。》

いいお話を聞かせていただきました。

亡くなった母は何冊もの本を残していったのですが、その中に小笠原先生の本があり、何度も読み返しました。

医療者として、とても尊敬している先生です。
Posted by 茶坊たがわ at 2013年09月17日 20:04
たがわさん

こんばんは~
コメントありがとうございます。

・・・ですよね。
やさしさがにじみ出ている先生でした。
こんな先生が多くなるといいですね。
Posted by かをる(郁)かをる(郁) at 2013年09月17日 21:58
 
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    コメント(4)